むくみとは
ふくらはぎのむくみは、多くの人が経験したことがある不快な症状です。
ふくらはぎがパンパンになってしまうと、見た目にも美しくないだけでなく、足の重さやだるさ、痛みなどを感じることもあります。
では、なぜふくらはぎにむくみが起こるのでしょうか?そして、どうすればむくみを解消できるのでしょうか?
この記事では、ふくらはぎのむくみの原因と改善方法についてご紹介します。
むくみのチェックリスト
まずはむくみの原因を特定しましょう。
腎機能障害など病気が原因の場合を除けば、生活習慣を見直すだけでむくみの改善が期待できます。
まずは以下をチェックしてください。
- 運動をほとんどしない
- 汗をほとんどかかない
- 食生活の乱れ(塩分の摂りすぎなど)
- 睡眠不足
- 自律神経の乱れ
- 生理前後になるとむくむ
- 産後にむくむようになった
- 更年期
また、今までむくみについて色々と調べた方はお気づきかもしれませんが、上のチェック項目に水分とアルコールのリストがないのを気になったかもしれません。それにつきましては後ほどご案内いたします。
むくみの原因
ふくらはぎのむくみは、主に以下のような原因で起こります。
血液やリンパ液の循環不良
血液やリンパ液の循環不良は、長時間同じ姿勢でいたり、冷えたりすることで起こります。血液やリンパ液が滞ると、細胞間に水分が溜まってしまい、むくみとなります。
塩分の過剰摂取
塩分の過剰摂取は、体内の水分量や浸透圧を上昇させて、血管から水分が漏れ出しやすくなります。また、体内が危険を察知して水分を溜め込む働きがあり、それがむくみの原因となるようです。
ホルモンバランスの乱れ
ホルモンバランスの乱れは、女性ホルモンの減少や月経前などで起こります。女性ホルモンが減少すると、体温が下がったり、血行が悪くなったりして、むくみを引き起こします。
筋力不足や運動不足
筋力不足や運動不足は、ふくらはぎの筋肉が衰えてしまうことで起こります。ふくらはぎの筋肉は、心臓に血液を送り返すポンプの役割を果たしていますが、筋力が低下するとポンプ機能が低下して、血液をうまく送り返すことができません。その結果、血液中の水分が停滞してむくみとなって現れます。
老化や病気
老化や病気は、心臓や腎臓などの臓器機能の低下や静脈瘤などによって起こります。臓器機能が低下すると、水分や老廃物をうまく排出できなくなります。静脈瘤は、静脈弁の機能障害によって血液が逆流してしまい、静脈内圧が上昇します。これらも血液やリンパ液の循環を妨げて、むくみを引き起こします。
水分とアルコールはむくみの原因とは無関係?
むくみの原因の一つとしてよくいわれているのが水分とアルコールの因果関係です。
水分
医師や専門家によって「水分不足」と「水分の摂り過ぎ」と意見が分かれております。
水分不足をいわれている理由は、水分が不足することにより、下半身に水分が溜まりやすくなるというデータがあるそうです。
水分の摂り過ぎといわれている理由は、水分の摂り過ぎで尿や汗で排出できなかった余計な水分がむくみの原因といわれています。
専門家の中でも真逆のことを言っているので本当の意味では結論が出せません。ですので個人的な意見としてですが、「あまり気にしなくて良い」と結論付けました。ただ、普段から必要以上に水分量が多い方も少ない方も別の問題で体に影響が出ると思います。
一般的には、水分は1日1.5~2リットル程度摂取が推奨されています。しかし、その方の体質や健康状態によっても必要な水分量が異なると思います。ご自身の生活スタイルに合わせて調整しましょう。
アルコール
お酒はむくみの原因になるとよくいわれていますが、どうやら間違いのようです。そもそもアルコールには利尿作用がありますので、飲み方によっては逆にむくみの改善に繋がる可能性もあります。
しかし、実際にお酒を飲んだ次の日は顔がパンパンにむくむという人もいらっしゃいます。その理由は3つ考えられます。
1つ目はお酒のおつまみです。お酒と塩分を含んだ食べ物は相性抜群なので、お酒のおつまみとして欠かせません。ですのでむくみに限定するならばアルコールではなく、おつまみの塩分量をコントロールすることが大切です。
2つ目はお酒を含む水分を摂ると当然ですが体の中に入ります。不要な水分は尿として排泄するのですが、その水分が体内に残った状態で寝ると水分が顔に溜まりむくみやすくなります。ですので寝る直前でのお酒は控え、尿を溜めないで睡眠することが大切です。
3つ目はトイレの我慢です。お酒を飲んでいるときはトイレに行くのを我慢する人が意外と多いようです。アルコールの話は抜きにしても、トイレを我慢する人は1日の総排出量が少ないと思うので、その積み重ねがむくみの原因となります。
むくみ対策
ふくらはぎのむくみを改善するには、原因に応じて以下のような方法が有効です。
血液やリンパ液の循環を良くする
血液やリンパ液の循環を良くするには、適度な運動やマッサージ、入浴などが効果的です。運動はウォーキングやストレッチなどで十分です。マッサージは手で優しくさすったり揉んだりするだけでも効果があります。入浴は温めるだけでなく冷やすことも重要です。温めることで血管が拡張して血流が良くなりますが、冷やすことで血管が収縮して水分を排出しやすくなります。
塩分の摂取量を調整する
塩分は1日6グラム以下に抑えるようにしましょう。加工食品や外食では塩分が多い場合が多いので注意してください。またカリウムやタンパク質なども積極的に摂取すると良いです。カリウムは余分な塩分を排出する働きがあります。タンパク質は筋肉を作る材料となります。
ホルモンバランスを整える
ホルモンバランスを整えるには、生活習慣を見直す必要があります。睡眠不足やストレスは女性ホルモンの分泌を低下させます。睡眠時間は7~8時間程度確保しましょう。ストレスは適度に発散するようにしましょう。また大豆製品や野菜など女性ホルモンに似た働きをするイソフラボンを含む食品も摂取すると良いです。
筋力を鍛える
筋力を鍛えるには、筋トレやウエイトトレーニングなどが効果的です。特にふくらはぎの筋肉を鍛えることでポンプ機能を高めることができます。つま先立ちやかかと上げ下ろしなど簡単なエクササイズでも効果があります。
老化や病気に対処する
つま先立ちやかかと上げ下ろしなど簡単なエクササイズでも効果があります。老化や病気に対処するには、定期的に健康診断を受けて早期発見・早期治療を心掛ける必要があります。心臓や腎臓などの臓器機能低下や静脈瘤などは自覚症状が少ない場合もあるので注意してください。