季節の変わり目は、体調を崩す事が多くなり頭痛に悩まされた経験をお持ちの方も多いのではないでしょうか。
ひと口に頭痛と言っても、すぐに対処しなければならない危険な頭痛から日常的に起こる頭痛まで頭痛の原因・種類はさまざまです。
自律神経の乱れから頭痛も誘発しますので、鎮痛剤に頼るだけでなく、まずは頭痛の原因をはっきりさせる事が重要です。
頭痛のタイプについて
頭痛は一次性頭痛、二次性頭痛に分けられます。
二次性頭痛は疾患によるもので、専門外となりますので一次性頭痛についてご説明致します。
一次性頭痛は、大きく分けて4つのタイプがあり、緊張性頭痛・片頭痛・群発頭痛・後頭神経痛があります。
その中で特に多いのが緊張性頭痛と片頭痛となりますが、複合タイプという方もいらっしゃいます。
ご自身がどのタイプの頭痛なのかわからないという方も非常に多く、正確な診断は医療機関しか行なえません。
しかし、診察を受けても片頭痛の薬が効かなければ緊張性頭痛の薬を処方される場合もあるみたいで、正確な診断が行えない場合もあるようです。
他にも気圧の変化で症状が出やすい方も非常に多くいらっしゃいます。天気によって頭痛が出やすい方は以下もご参考にしてください。
気圧の変化で頭痛の症状を訴える方は性別や年齢に関係ありませんが、特に月経時のホルモンバランスも大きく ... 続きを見る
参考気圧の変化で頭痛がする
緊張性頭痛
緊張性頭痛の症状
片頭痛は15歳以上の日本人で約2200万人、片頭痛などの他の頭痛に比べ、圧倒的に緊張性頭痛が多いです。
年齢や性別に関係なく発症します。痛み方は、片頭痛に比べると軽くなりますが頭全体が重く感じたりグーッと圧迫されているような痛みがあります。
頭痛以外の症状は現れないので日常生活への支障も片頭痛ほどではありませんが、数時間で治まる場合や、数ヶ月以上も続いたりと長期化して慢性化するケースもあるようです。
緊張性頭痛の原因
首や肩のこりや心身のストレスを抱えているがほとんどです。
これにより自律神経が関与し、血管が収縮することにより痛みとして現れるのが緊張性頭痛の正体です。
緊張性頭痛が発症している時に整体は受けても大丈夫?
何の問題もありません。むしろ筋肉の緊張や自律神経の乱れで血管が収縮しているので、施術前は頭が痛かったが施術を受けると痛みがなったり緩和される方がほとんどです。もちろん、予防にもなります。
緊張性頭痛のセルフケア
緊張型頭痛の対処法としては、まず長時間同じ姿勢をとらないということが大切です。
上手に休憩をとって同じ姿勢で作業を行わないように注意しましょう。また、首肩まわりや自律神経に効果的なストレッチや体操を取り入れてください。患部を蒸しタオル等で温めたり入浴も有効です。
身体的・精神的なストレスいずれのタイプも心身の緊張を解消することがこの頭痛の対策となりますので適度な運動や気分転換をして心身のストレスを上手に解消していくように心がけましょう。
ストレッチ方法についてはこちらもご参考にしてください。
片頭痛
片頭痛の症状
片頭痛は15歳以上の日本人で約800万人、男女比でいうと男性1:女性4と圧倒的に女性の方が多いようです。
片頭痛の特徴はこめかみや目の周辺がズキンズキンと拍動に合わせ脈打つような痛みです。
片頭痛といっても片側だけに痛みが出るわけではなく、両側に痛みが出る事もあります。
頭痛のみではなく、吐き気、嘔吐、下痢、光や音に過敏といった症状も現れます。
片頭痛の原因
片頭痛の原因は脳の血管が拡張されることです。拡張される理由はまだはっきりとした解明はできておらず、セロトニン説と三叉神経説があります。現在は三叉神経説が有力のようですが、セロトニン説と合わせてご紹介します。
《三叉神経説》
何らかの原因によって三叉神経が興奮し、脳の血管が拡張する。
《セロトニン説》
セロトニンが不足することで脳の血管が拡張する。
どちらにしても不規則な生活、ストレスからの開放(仕事終わりや休日)、睡眠の取りすぎ、食生活の乱れ、光やにおい、などがあり、他にも遺伝的要素も関係しているといわれております。
片頭痛が発症している時に整体は受けても大丈夫?
ダメです。悪化する可能性が高いです。整体だけでなくマッサージなども避けたほうが無難です。
施術前に頭痛の症状を訴えなかった方が施術を終えた後に「片頭痛の痛みが取れた」と仰る方がいますが、その方はほぼ間違いなく緊張性頭痛による痛みです。
本当は緊張性頭痛なのに片頭痛と勘違いしている方は非常に多く、仮に片頭痛なら痛みもかなり強いので顔色を見ればだいたいわかります。その際はご来院頂いた後でも施術をお断りすることになりますのでご了承ください。
片頭痛のセルフケア
片頭痛は血管が拡張し炎症して痛みが出ているので、温めたりするのは逆効果です。
ズキズキと痛む部位を冷たいタオル等で冷やします。この時になるべく外部からの刺激が少ない静かで暗い場所で休むようにしましょう。また、コーヒーや紅茶、緑茶などに含まれるカフェインは血管を収縮させる作用があるので片頭痛を発症したら飲んでからお休みになるのも良いでしょう。
逆にチョコレートやワインなど血管を拡張する作用のあるポリフェノールを含んだ食品は控えるようにしてください。
片頭痛の前兆(余談)
片頭痛が起きる前に、前兆としてチカチカと光ったのが見られるという方も多いようです。
痛みとして現れるのが脳の血管が拡張することが原因とお伝えしましたが、前兆についても考えてみました。
よくいわれているのが、頭痛(血管が拡張)が起きる前に、血管が収縮するといわれています。
その収縮期間が前兆だとしたら、明らかに矛盾しております。血管の収縮は緊張性頭痛だからです。ですので「前兆=血管の収縮」説は論外と結論付けました。
既に解明されたか不明ですが、個人的な考えとしては三叉神経です。
片頭痛の流れとしては「三叉神経の興奮」→「血管の拡張」→「片頭痛」となりますので、三叉神経が興奮しているときにチカチカ現象が起きていると考えられます。
ということは前兆期間はまた痛みがなく、血管も拡張していない可能性があるので、頭痛が起きる前に首を冷やしたりコーヒーを飲んで拡張を防止すれば頭痛が起きない可能性があります。
あくまでも持論です。
群発頭痛
群発頭痛の症状
群発頭痛は群発頭痛は20~30代の男性に多く、1万人に1人といわれております。
群発頭痛の特徴は「目がえぐられるような」痛みと表現されるように耐えられないほどの痛みが群発地震のように一定期間集中して起こり1日に1~2回、1回15分~3時間程度続きます。
片頭痛は女性に多くみられる頭痛と言われていますが、群発頭痛は男性に多くみられる頭痛です。
偶発頭痛の原群発頭痛因
発症のメカニズムは全てが明らかになってはいませんが、目の後ろを通る血管が拡張し炎症を起こすことが原因と考えられています。
発症時に目の充血や涙など痛み以外の症状を伴うのは血管が拡張することで自律神経が刺激されることによる影響です。
群発頭痛は発症時の痛みが非常に強いので、直ちに専門医に相談することをおすすめします。
群発頭痛のセルフケア
群発頭痛は飲酒や煙草が誘因になると言われていますので、頭痛が頻発する群発期間は出来るだけこれらの要因を取り除くような生活を心がけましょう。
頭痛のまとめ
頭痛にはいくつかのタイプがあり、そのタイプによって原因や症状は様々です。
ここでは一次性頭痛についてご紹介しましたが、他にも後頭神経痛というのもあります。
二次性頭痛は何らかの病気が原因で起こる頭痛です。
代表的な病気としてくも膜下出血、脳出血、脳腫瘍等が挙げられます。こちらの頭痛の場合は、直ちに適切な処置を行わなければ命に関わる危険もありますので、いつもと違う頭痛を感じた場合は自分で判断せずに専門医を受診することをお勧めします。