姿勢対策は成長期が止まる18歳までが大切
近年、スマートフォン・パソコン・液晶ゲームなどの「ブルーライト生活」が普及し、同時に外遊びをする子供が減りました。
子供に限らず、Z世代(ソーシャルネイティ)と呼ばている若い世代の肩こりや腰痛が急増しているのです。
成長期のピークは男女差があり、個人差もありますが目安は男性は13歳、女性は11歳とされており、18歳頃に成長が止まります。そして20歳~30歳から老化現象が始まります。
昔と違い、スマートフォンなどの普及により「長時間、座る時間が長い」「ブルーライトの影響」「外で遊ばない」などの生活が続くことで姿勢が悪くなり、早い人では小学生から症状が現れる子供もいます。
大人になり、社会に出てからも職種によっては一日中デスクワークやパソコンを使います。運動不足で体力がなければ肉体労働も難しく、仕事の選択肢が限られるかもしれません。
10年後、20年後、そして老後になっても健康な体になるためには姿勢の影響が関わってきます。
成長期は背が伸びるように骨格を形成している大事な時期です。ですので成長が止まる18歳までに正しい姿勢を維持できるようにしていくことが大切です。
当院では大人になってからも体に負担がかかりにくいように「骨格調整」「関節可動域の改善」「姿勢の指導」「ホームケアの指導」を行っております。
※早期改善の近道は本人の意識と親御さんまたは保護者の協力が必要です。初回は必ず一緒にご来院ください。
データが示す、若い世代の症状
当院の世代別来院数の順位を付けると、1位が40代、2位が20代となっております。
少子化が進み、20代~80代の中では20代が最も少ない人口数ですが、学生時代からスマートフォンを使い始めた若い世代が肩こりなどに悩まされているのがわかります。
こんな方におすすめ
- 姿勢を改善して勉強の集中力を高めたい
- 既に慢性的に肩こりや頭痛などの症状がある
- 将来、困らないように今から対策をしたい
- 学校問題などで悩みを感じている
- スタイルアップを目指したい
デジタル社会による姿勢の問題
1990年後半以降に生まれた人をZ世代(ソーシャルネイティブ)といわれており、幼少期からスマートフォンなどのインターネットが普及した世代です。
その影響で子供がスマートフォンや液晶ゲームに夢中になり、長時間座って液晶画面を眺めている子供が増えました。同時に外で元気よく遊ぶ子供も減りました。
携帯電話やスマートフォンを所持率は小学生が50%以上、中学生が70%以上となり、現在は自覚がない子供でもこのような生活を続けると大人になってから肩こりなどの症状が出る可能性は高く、慢性化されると長期化します。
それでは姿勢に問題があると、どのような影響が考えられるかまとめてみました。
- 肩こり・首痛・頭痛・腰痛・背部痛など
- 自律神経の乱れ
- 集中力が低下し、学業に影響する
- 眼精疲労や若年性老眼
- 猫背や体に歪みが生じ、関節痛や神経痛など
- 骨盤が開き、下半身ぽっこり体型になりやすい
- 長時間座れなくなる
- 産前・産後のスタイル変化・尿もれ・腰痛などの痛み
- 脳の発達に影響
他にも色々と影響がありそうですね。
ざっくりですが解説します。
姿勢と痛み
スマートフォンやゲームの操作中は、姿勢が悪い人が多いです。この姿勢が癖になり、勉強している時間も同じような姿勢になりがちです。
また、猫背になると左右のバランスも崩れやすくなります。この動作を繰り返すことにより疲労が徐々に蓄積されます。
現段階では自覚症状がなくても、成長期(体を作っている途中)の段階で悪い姿勢が癖になると、数年後には上記リストに記載した肩こりや腰痛などの症状が現れ、対策が遅れると更に症状が悪化し、根本的に改善するのも長期化されます。
当院のお客様である小学校の教師によると、きちんと座れる子供はほとんどいないということでした。学校で正しい座り方が出来なければリラックスできる環境の自宅では尚更です。
上のイラストは少し大げさかもしれませんが、このような姿勢を続けるとどのような影響があるかご説明します。
①骨盤が後傾し、腰が丸まる
腰に負担が掛かっているので腰痛の原因になります。それと骨盤の位置にも注目してください。後傾しているため、骨盤の歪みだけでなくお尻の筋肉も弱くなり、弾力のないお尻になります。また、殿筋に問題がある場合も腰痛の原因になります。特に女性の場合はエストロゲンの影響で骨盤が開くため(以下参照)、プロポーションの崩れや産前・産後にも影響が出ます。
②背中が丸まり、頭が前に出る
背中が丸まることで肩甲骨や背中の筋肉に負担が掛かります。腰や背中が丸まると頭が前に出ます。本来、頭は頸椎(首の骨)で支えるのですが、このような姿勢をすると首から肩にかけての筋肉が骨の代わりに頭を支えます。すると筋肉に負担がかかり、肩こり・首痛・頭痛などの原因になります。
③液晶画面による負担
スマートフォンなどの液晶画面ではブルーライトの負担が強く、眼精疲労、視力低下、自律神経の乱れといった症状も起こります。
勉強や運動に影響
正しい座り方をしないと疲れやすくなり、呼吸も浅くなるので脳も含めて酸素が少なくなります。
この状態で勉強をしても集中力と理解力が低下し、授業中の先生が話す内容も理解しにくくなってきます。
普段から運動をしている人は姿勢が悪い人は少ないのですが、たまにしか運動しない人は体も硬くなりやすので怪我のリスクが高まり、パフォーマンスも下がります。
妊娠・出産の準備は12歳から
女性は12歳頃にエストロゲンの分泌が始ます。
エストロゲンの主な役割は、(子宮内膜を厚くして妊娠に備えて準備を行う。・乳房の発達などといった女性特有の発育。・コラーゲン産生を促し肌を美しくする。)といった重要な役割があり、12歳頃から大人の階段を登っています。
その大事な時期に骨盤が歪むと子宮も歪み、エストロゲンの分泌も低下するという専門家もいます。エストロゲンが減少することで骨盤底筋群が弱くなり、産前や産後の尿もれや産後太りにも繋がります。
大人の階段を登っている時に足止めされないためにも対策は早めに行ったほうが良さそうです。
体型の変化
エストロゲンの分泌により骨盤も発育していきます。
座り方に問題があると骨盤が開きやすくなり、発育中にそのような姿勢をすると更に開きます。このような癖があると肩こりや腰痛だけでなく下半身太りの原因になります。また、痩せ型体型の場合でも殿筋(お尻の筋肉)が弱くなるので弾力のない垂れ下がったお尻になりやすくなります。
デジタル社会で「子供の心」にも影響
SNSなどのインターネットを活用した問題も増えています。
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参考「インターネットの普及」と「子供の心」
インターネットの普及により小学生や中学生でもスマートフォンを持ち始めました。その影響で現代の子供は昔 ...
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